ボランティア研修会報告(8/27)

8月27日開催のジャボラ ボランティア研修会を報告します。
今回は、ジャボラNPO会員である杉浦惠子さんと中村利恵子さんにひらがな、カタカナ、漢字についてのお話をお聞きしました。

 まず、中村さんから文字に関するお話をお聞きしました。
 長音(おうさま)、撥音(かんじ)、拗音(きゃべつ)、促音(がっこう)、拗長音(きょう)、濁音(ごま)、半濁音(パパ)といった名称の確認や、
ひらがな50音表や文字カードといった手作り教材を見せていただきました。
文字指導ひとつとっても準備の大切さを感じたと同時に、初心に帰る気持ちでした。

次に、杉浦さんから漢字に関するお話をお聞きしました。また、トルコ人のアミットさんが書いたという書も見せていただきました。準師範の資格を持っているとのこと。漢字学習の出逢いがあったからこそだと思いました。

<受講者の感想>
・とても実践的なお話が聞けてよかったです。ひらがな、カタカナの分類など、日本語を教える者として必要な知識が、私には足りていないことがわかったので、基本を学びなおしたいと思います。
・ひらがなの活動がとても役に立ちました。文字カードを少しかくして推測させるのは初めて知ったアイディアでした。かな入門の初期で「T:あし→S同士競争して指さす活動」はとても楽しいですね!
・漢字圏出身の方が、漢字の学習は簡単だと思っていました。しかし、同じ読み、意味であっても、読みを正しく書くのは難しいことがわかりました。私自身の漢字力をあげて、指導に臨みたいと思います。
・余談を含み、おもしろく勉強させていただきました。漢字に対する奥の深さ、支援者に対しての教材なども新鮮な気持ちで聞かせていただき、ありがとうございました。

ボランティア研修会報告(7/30)


7月30日開催のジャボラ ボランティア研修会を報告します。
今回は、国立国語研究所の野山広さんを講師としてお迎えし、『子どもの言語生活支援を多角的に考える』をテーマにお話をうかがいました。
研修会のなかで、特に心に響いたお話を記します。

1.子どものもう一方のことばの発達度合いを知っておく必要がある。
  日本語能力だけで子どもの学習能力を判断しない。
2.現地語、母語のどちらか一方のことばで思考タンクを刺激して発達させてやると、もうひとつのことばの力も伸びる。(言語共有説 カミンズ)
  外国に住む子ども達の幼児期の母語教育を重要視しなければならない。
3.外国人住民の送り出し国との2国間連携の強化。就学前のことばの学習や就学等の連携を強化する。また、外国人児童生徒の教育を義務化したほうがよい。

研修会では、映像もたくさん見せていただきました。そのなかに、小学校6
年生の男の子のお話がありました。その男の子は、幼稚園の先生の「家の中でも日本語を使ってください」というひとことで、両親から母語をほとんど教えてもらうことなく育ってきました。その結果、母語が育たなかったために、両親との会話のやりとりもままならなく、教室での勉強も日本語・母語のどちらの言語で教えてもらっても習得できず、戸惑った表情を見せていました。母語を育てることにより、家族と意思疎通ができ、心の安定につながります。日本で生きていくとしても、母語も習得していくことの大切さを感じました。

<受講者の感想>
・現在、小学校1年生の支援をしています。日本生まれで家庭では母国語のみ、幼稚園へ行ってなく、日本語も名前はやっと書けるだけでひらがなは全く読めない状態です。家庭でも日本語を使ってくれたらと思っていましたが、まず母国語の基礎をきちんと作る大切さをつくづく感じました。彼の将来に少しでも役に立てたらと思います。
・言語教育の問題や移民の問題が、私達の町だけでなく、世界各国での問題だということが身近に感じられ、興味深くおもしろかったです。また、子どもの言語教育には親の理解や協力が大切だということをビデオを通じて、改めて感じました。その親には理解者が必要だし、地域の協力の大切さを感じます。

研修会報告①

 心地よい風が吹く季節になりました。そのような天気のよい日に、日本語教育に関わる研修会を開きました。受講者は、主に子どもの日本語教育に従事するボランティア。テーマは「読み書きの指導とそれを支える力」です。言語聴覚士の先生を講師としてお迎えし、読み書きをする際につまずきやすいポイントとそれを克服するための指導方法を学んだり、自らの支援の仕方を振り返り、学習者の意欲や定着度を増す方法を見直したりしました。

 さて、学習者である子どもが間違えた文字を書いてしまったとき、みなさんはどうしますか。私はすぐ「ここ、間違ってるよ」と言ってしまいます。

 講師のアドバイスでは、

①間違った箇所を探させる ⇒ みつけられたらほめる

②正しく書き直させる ⇒ 書き直せたらほめる

 これで、本人にとっては『間違った』のではなく、2回ほめられたという気分になるそう。誰だって否定されるよりほめられた方がうれしいし、教える方も教わる方も気持ちよく訂正したいですよね。次からさっそく使ってみようと思いました。

 次回は6月25日。大学の教授をお迎えし、学校文法と比較しながら日本語の文法を考えます。

海外で育つということ

 こんにちは。寒い日がまだまだ続きますね。体調をくずしやすい時期です。いつも以上に健康に気をつけたいですね。

 さて、今日は少し身内のお話をしたいと思います。私には姉の子ども、姪がひとりいます。姉の夫が海外駐在員となったため、3年前から姉家族は日本を離れ、海外で生活をすることになりました。海外生活が始まった頃、姪は3歳になったばかりでした。渡航先は英語が公用語で、現地の幼稚園に通いだしたと同時に英語での生活が始まりました。といっても、家に帰れば日本語。浜松に住む多くの外国人の子ども達と似た環境です。

  はじめはことばに慣れず、大変なストレスがあったようです。「子どもはすぐにことばを覚えちゃうから」なんていうのは大人の考えであって、実際はことばを習得するのは並大抵なことではないと思います。姪は、はじめ英語が嫌いでした。でも、3年経ってやっと中学2年生程度の英語が話せるようになり、自信を持って英語でのやりとりができるようになりました。

  姪を見ていてことばを育てる要因は何か考えてみると、ことばを学ばせる以上にまわりにいる家族や友達の影響が大きいように感じます。それは、子どもが幼ければ幼いほど如実に表れるのではないでしょうか。姪の場合、いちばん強く影響していたのが姪の母である姉のように思います。

 姉は、英語が苦手でした。でも、家庭教師をつけ、英語の勉強をずっと続けていました。英語が嫌い、話したくないといっていた姪でしたが、そんな姪の気持ちを変えたのは姉の英語学習に対する姿勢でした。他にも、英語と日本語バージョンで歌を歌ったり、絵本の読み比べをしてみたり、遊びの中にも英語と日本語を織り交ぜていました。そして、何よりも滞在国が大好きと、姉自ら生活を楽しんでいたのが一番影響しているのではないかと思います。

  久しぶりに日本に帰ってきた姪に、私の仕事のことを質問されました。日本語教師がどのような仕事か伝えると、「そっか。」と深く納得した様子。「次の国にそんな人がいるといいね。」と言うと、「うん。」と力強い返事が返ってきました。『日本』という海外でがんばる子ども達のために私もがんばらなきゃと強く思いました。

教材①

こんにちは。
厳しい寒さから抜け、
だんだん暖かくなってきましたね。
この間、外国人の方に
『三寒四温』ということばを出したら、
「ほ~」という声があがりました。
長く日本に住んでいる方だったので、
そのことばに納得だったようです。

さて、コミュニケーションを図る手段はたくさんありますが、
ことばによるコミュニケーションは欠かせないものですよね。

友達に消しゴムを借りるとき。
ノートを見せてもらいたいとき。
「貸して」や「見せて」のひとことがあるだけで、
友達やまわりの人との関係が『グッ』とよくなることがあります。

外国の子ども達の場合、
そのような表現を「言わない」のではなく、
適切なことばを知らないために「言えない」という場合もあります。
「こんなとき、何と言ったらいいんだろう?」
「もっとやさしい言い方ができるといいな」という時、
『ソーシャルスキルトレーニング絵カード(エスコアール発行)』を
使うことがあります。
これは、日常生活・学校などの場面の絵が描かれたカードです。
本来は、心理士さんのようなプロの方が、
相手の気持ちや場面・状況にふさわしい行動を学ばせるために使うものです。
さまざまな生活場面が描かれているため、
ここでは「こんにちは」などの挨拶表現から困った時の対処の仕方まで
幅広く使っています。
もしよかったら、参考に見てみてくださいね。

こあらの自己紹介


こあらです。

 2010年11月1日現在、浜松にいる外国人の人口は27263人(浜松市役所HP)。浜松には、仕事や学校など生活しているなかで外国人に関わっている人がたくさんいます。  私もその中の1人。外国人の子ども達の支援をしています。

 浜松でたくさんの外国の方が住んでいる町、高丘で活動しています。ブログのなかでは、教室に通ってくる外国人の子ども達を大きく3つのパターンに分け、どのような指導をしているのか紹介します。

 その3つのパターン。 一つめは 「間があいてしまって適応が難しい子ども」学校に通っていなかったり、海外と日本を行き来したりために日本の学校に一定期間通学していなかった子どものうち、学校や勉強になじめない、ついていけない子ども達です。

 二つめは 「0からのスタートの子ども」日本に来たばかり。できるのはあいさつだけ。ひらがなもカタカナも全然わからないという子ども達です。

 三つめは 「日本の学校に通っているんだけど勉強についていけない子ども」1年生から日本の学校に通っているけど、環境やことばの問題で勉強についていけない子ども達です。今日はここまで。次回からどのような指導をしているのかご紹介していきますね。お楽しみに☆★☆